- 和歌にみる湧玉池
平兼盛 |
駿河にふじといふ所の池には、色々なる玉なむわくといふ。それにりんじの祭しける日よみてうたはする
〈歌〉
つかふべきかずにをとらむ浅間なる御手洗川のそこにわくたま
平兼盛は「駿河守」であったため、このような歌が詠まれたのであると推測される。既に平安時代に湧玉池が歌に読まれるものに相当していたことが分かる。平兼盛は三十六歌仙にも数えられています。
そして後に道者により禊の場として利用されるのである。登山道の起点には必ず禊の場があるが、大宮口の起点としては湧玉池がそれに該当する。浅間大社の社記では、山宮の地に浅間大神を祀っていたものが大宮の地に移された(浅間大社)のは、この湧玉池の存在があったためとしている。
- 垢離銭
「大宮と言う所ニトマルナリ。先ソコニテコリヲトル。コリノ代六文出シテ、大宮殿へ参也」とある。「先ソコニテ」も重要な部分である。「大宮殿」とは浅間大社のことである。
- 特別天然記念物
- 参考文献
- 宮地直一,『浅間神社の歴史』(名著出版 1973年)P476-477
- 遠藤秀男,「富士信仰の成立と村山修験」,『山岳宗教史研究叢書9 富士・御嶽と中部霊山』,2004(オンデマンド版)
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