2018年7月3日火曜日

富士宮市の基本情報及び富士山との関係

このページは「富士宮市の基本情報」と「地理上の富士山との関係」についてを簡潔に説明するページです。ただこのページは「歴史」についても少し触れようと思います。イメージが湧きやすいように画像を多用しておりますので、御覧ください。

富士宮市からの富士山
キーワード:
世界文化遺産、構成資産、富士山本宮浅間大社、富士上方、富士大宮司、富士氏、大宮城(富士城)、富士川舟運、中道往還、大宮(富士宮市の中心部の従来の地名、登山口)、村山(登山口、富士山修験道の中心地)

最低標高:35m  最高標高3,776m、標高差日本一

富士宮市は静岡県東部の市。富士山を主体として考えた際の静岡県側の中心自治体である。「富士宮」(=富士ノ宮)という富士山本宮浅間大社を指す古来の言葉が市名の由来である。中世より「富士上方」と称され、その範囲は現在の富士宮市域と概ね一致している。富士宮口新五合目が位置する、富士山への玄関口である。

歴史的に見てこの地で何が大きな事象とされていたかといえば、それは「富士大宮司の動向」であった。「富士大宮司」は富士氏の筆頭が名乗る神職名である。つまり以下の構造が見えてくるのである。

  • 富士氏:富士宮市を根拠地とした氏族
  • 富士大宮司:上の氏族の当主が名乗る「神社の神職名」
  • 富士山本宮浅間大社:上の神社のこと

これは先ず押さえておく必要があるだろう。富士氏は戦国時代には大宮城(富士城)の城主でもあった。

紫の箇所は護摩堂跡とされ、また周辺には三重塔もあった。大宮城は大社の東側に位置した

ここからは市域の下→上に移動しながら説明しておこうと思う。市域の下には富士川が流れており、この地域の人々は富士川舟運を糧としていた。「森家」や「沼久保の問屋跡」が知られる。

現在は両者は1つの市である

森家は市域でも「旧芝川町域」を根拠地としていたが、この芝川には「佐野氏」や「篠原氏」もおり、特に佐野姓は現在多く存在している。

また中道往還の存在がこの地域の文明を支えていたとも言え、中道往還沿いに富士山本宮浅間大社は位置している。


その一帯は古来より「大宮」と言い、登山道の起点である。大宮は戦国時代楽市が行われたことでも知られている。

発給者:今川氏真 宛:富士信忠

また大宮より東北に「村山」という地があり、ここも登山口である。それをまとめた呼称が「大宮・村山口登山道」であり、以下のような地理的関係にある。


つまり「大宮」「村山」という富士山関係の主要な歴史地区が複数含まれているのが富士宮市なのである。そのため「富士宮市と富士山」という枠組みで歴史を説明するのは、あまりに大きすぎると言える。村山には富士山興法寺があり(以下の各施設群を総称した呼称であるが、主に中世の呼称)、それを管理する村山三坊が知られる。


大鏡坊・辻之坊・地西坊を合わせて「村山三坊」という。



世界文化遺産富士山の構成資産として当市に関わるものを以下にまとめた(富士山域を除く)。


構成資産
大宮・村山口登山道
富士山本宮浅間大社
山宮浅間神社
村山浅間神社
人穴富士講遺跡
白糸ノ滝

富士上方でもより上方に至ると富士五山の各寺が見えてくるし、構成資産のうち「人穴富士講遺跡」や「白糸ノ滝」も姿を見せてくる。

様々な「講」による建立物が現在も残る
人穴富士講遺跡には富士講信者による多くの建立物が残り、また白糸ノ滝にも関連する石碑がある。環境省により公開された「富士山がある風景100選」の、本市に関わる展望地一覧を以下に示す。


No.「富士山がある風景100選」展望地
61道の駅朝霧高原
62朝霧さわやかパーキング
63朝霧自然公園(朝霧アリーナ)
64田貫湖
65長者ヶ岳
66白糸の滝付近
67白糸自然公園
68狩宿下馬桜
69西臼塚駐車場
70天母山自然公園
71山宮浅間神社
72柚野の里
73興徳寺
74潤井川桜並木
75神田川御手洗橋
76富士山本宮浅間大社
77稲瀬川

また富士宮市は「特別天然記念物」を複数保持する市でもあり、1つは「湧玉池」ともう1つは「狩宿の下馬桜」である。狩宿の下馬桜は日本五大桜にも数えられる著名な一本桜である。市の最北部に行くと毛無山が位置するが、毛無山は鉱山でもあり、それは富士金山と呼ばれた。このように自然関係の文化財に恵まれた市と言えるだろう。

以上が、「富士宮市と富士山との関係」についての簡潔な説明である。

2018年6月26日火曜日

沼津市の基本情報及び富士山との関係

このページは「沼津市の基本情報」と「地理上の富士山との関係」についてを簡潔に説明するページです。イメージが湧きやすいように画像を多用しておりますので、御覧ください。

沼津市
まず冒頭に言わなければならないことがあります。それは"Wikipedia等で掲載される「富士山の所在地」は誤りである"ということです。富士山の所在地というのは、文化庁の資料等で示されています。以下もその1つです。



文化庁の資料によると、富士山が所在する自治体は以下のようになっています。


富士山に所在する自治体
静岡県富士宮市 御殿場市 裾野市 小山町 富士市 沼津市 三島市 清水町 長泉町 静岡市
山梨県富士吉田市 身延町 西桂町 忍野村 山中湖村 鳴沢村 富士河口湖町
何故このような広範囲になっているのかというと、おそらく富士山の所在地の定義を「噴火物の届いた範囲」としているためでしょう。ただその「噴火物」も対象をより限局したものであると思われるし、この部分は詳細には提示し難い。しかし多くの人は、これら自治体すべてを「富士山麓」として捉えているということはないと思われる。そういう意味で、これは「広義的な富士山の所在地」とも言える。

確かに沼津市には世界文化遺産富士山の「構成資産」は無いし、「史跡富士山」にも関与しない。また「特別名勝」にも市域は含まれていない。だが、環富士山地域にも単独の構成資産及び史跡富士山に関与しない自治体はあるということは付け加えておこうと思う。


富士宮市御殿場市裾野市小山町富士市沼津市三島市清水町長泉町静岡市富士吉田市身延町西桂町忍野村山中湖村鳴沢村富士河口湖町
富士山―信仰の対象と芸術の源泉(世界遺産
富士山(史跡
富士山(特別名勝
富士箱根伊豆国立公園「富士山地域」の「特別保護地区」(国立公園

そこである文書に着目したい。


まずこの文書にある吉原(富士市)に所在した「道者問屋」「商人問屋」のうち、一般的に「道者問屋」については富士山への登山者を相手とした問屋と考えられている。「商人問屋」と「道者問屋」は区別されており、「道者」を相手とした問屋が一定数存在したのである。以下は大岡庄(沼津)に関する文書である。


沼津市にも道者問屋が存在したのであり、吉原の道者問屋が富士山の道者(導者)を対象としたものであるとするならば、やはり沼津の道者問屋も同じ性質のものと考えたほうが良いだろう。吉原より東から来る道者が利用したと考えるのが素直である。また沼津市にも浅間神社は多く存在しているし、一度「沼津市と富士山」という視点で考えても良さそうと思えるのである。


以下に環境省により公開された「富士山がある風景100選」の、本市に関わる展望地一覧を示す。


No.「富士山がある風景100選」展望地
056千本浜公園
057大瀬崎
058発端丈山
059煌めきの丘
060金冠山
089古稀山

沼津市は選定地が多い自治体である。以上が、「沼津市と富士山との関係」についての簡潔な説明である。