貝原益軒 |
- 柴川は名所なり。(中略)此川に富士苔と云物多し。
今の芝川のりではないかと思います。苔の名産地であったと推測できます。
- 西山に本門寺とて大なる寺あり。北山の重巣本門寺、西山本門寺、上野の妙蓮寺、大石寺、大宮の久遠寺あり。其中につゐて、西山本門寺最大なり。僧舎16坊あり。西山より上野の妙蓮寺に一里半あり。寺、大ならず。妙蓮寺より大石寺に五丁あり。是又、上野村にあり。大石寺も大なる寺なり。寺領60石あり。…
富士五山の各寺についての記述。
- 是、頼朝卿の富士の狩し給ひし時、かりの屋形ありし所、今もそのあとあり。
- 大宮に至る。(中略)いちくらにはくさぐさの食品器材等うりもの有、にぎはへり。
大宮のにぎわいが感じ取れる文である。
- 富士浅間の大社あり。南にむかへり、拝殿あり。
浅間大社についての記述です。
- 浅間の祝部は、大宮司、公文、案主、是三家を長とする。其外、神前にかはるがはるとの居する番の社人18家あり。又、社僧には別当あり。其外僧家五坊あり。社領千石、其内大宮司三百石、別当百石、其外各配分せり。
浅間大社の大宮司、公文・案主とそれらの所領についての記述など。
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